親知らずについて

抜いた後が心配

抜歯後の腫れ

親知らずの場所(上下)と、はえ方(まっすぐか斜め)や体調または個人差によりますが、抜歯後2~3日は痛みがあり、大体腫れると思ってください。通常腫れのピークは抜いた次の日よりその次の日のほうが腫れることが多いようです。 技術的に難易度の高い症例の抜歯では痛み、腫れともにそれなりの覚悟をしていたほうが良いかもしれません。(骨を削除するなど大掛かりな手術を伴う症例が多いためです)

実際に親知らずを抜いた時の腫れ(症例写真)

歯肉に完全に埋もれた親知らずでときどき化膿していました。

処置所要時間15分。
下顎の太い神経と非常に近いですので、より慎重に抜歯します。

翌日 左頬がわずかに腫れています。

2日後 昨日より腫れが強まりましたが、内服薬で痛みは抑えられています。

5日後 腫れは完全にひいて、痛み止めも必要ありません。

抜歯後の後遺症について

下顎の親知らずの近くには“下歯槽神経”という知覚を司る神経が走行しています。このため、抜歯に際して神経は意図せず損傷することがあり、結果として下くちびるとオトガイ(下唇と顎先のあいだの部分)の感覚が鈍くなる(麻酔が残っているような感じ)ことがあります。これを“下唇オトガイ部知覚異常”といい、発生率は報告者により差がありますが0.3%から2.0%と言われています。
抜歯手術の豊富な経験はもちろん、神経の位置などの構造(解剖と言います)を術者が熟知することで危険性を下げることができます。また麻痺症状が出た場合にはビタミンB12製剤、ATP製剤、ステロイド製剤などで回復を促します。

抜歯後の痛み

親知らずの抜歯というと、怖い・痛いなどマイナスのイメージを強く持たれる方もいると思いますが、それほど恐れることではありません。基本的に抜歯をする時は、しっかりと麻酔をかけるので痛みはありません。 また上の親知らずであれば、よほど生え方が悪くない限りは5分とかからずに抜歯が済んでしまい、その後も2,3日程度違和感があるだけでほとんど痛むことはありません。 親知らずの抜歯でマイナスイメージをつけているのは下の親知らずの抜歯です。 下の親知らずは、骨にしっかりくっついているため元々抜きづらいのですが、真っ直ぐに生えることも少なく、人によっては歯茎の切開や骨を削る必要があったりと大がかりな手術になりやすいのです。 しかし、通常の場合、個人差はありますが麻酔が切れてからの痛みは抜歯後2日をピークにして1週間程の期間で治まります。その間、人によっては頬やリンパ節などが腫れてしまうこともあります。 基本的に抜歯後は徐々に痛みが引いていくのですが、逆に3、4日目から痛みが強くなっていく場合は抜歯跡が塞がらずに治りが遅れるドライソケットという状態が考えられます。長引くと2週間ほど痛むこともあるので、ドライソケットが疑われる時は早急にクリニックで治療を受けましょう。

◆ドライソケット

抜歯後にだんだん痛みが治まってきたのに、何日かして痛みが出ることもあります。 多くはドライソケットと呼ばれる治りの遅れです。つまり抜歯後に出来た穴は通常血餅(けっぺい)とよばれるかさぶたが穴を覆い次第に歯肉に置き換わってきますが、その血餅が何かの原因で取れるかまたは出来ないために起きるのです。口の中に直接骨が露出している状態なので、やはり痛みが続きます。ドライソケットの頻度は下の親知らずの場合で10人に1人の割合で起きるとも言われています。治療としては露出した部分をよく消毒し、コラーゲンシートやガーゼに抗生剤軟膏を塗り、穴を塞いであげれば痛みは数日で軽減します。

抜歯後の注意点

親知らずを抜歯した日は痛みや腫れのほか、再出血や発熱する恐れがあるので、抜歯当日の運動や長湯は避け、できるだけ安静にしてください。 なお、抜歯後、数日たってから急激な痛みが襲ってくるような場合には、治癒不全によるドライソケットの場合も考えられるので、一度、専門医に相談し適切な治療を受けてください。

親知らず・顎関節症・歯の移植・インプラントなど口腔外科専門治療を行っています ハローデンタルクリニック 06-6251-7722

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